アロマの香りの健康効果とは?人体にどう影響するの?

この記事の監修 松江 朋子
NARD-JAPAN認定アロマインストラクター/NARD-JAPAN認定アロマトレーナー/JAA認定アロマインストラクター/
NHAホリスティックハーブアドバイザー[PAH]/NHAホリスティックハーブインストラクター[PIH]/NHAハーバルフードオーガナイザー[HFO] 公益社団法人 日本アロマ環境協会法人正会員
ここでは、アロマオイル(精油)の成分がどのように私たちの体に作用して、どのような影響を与えているか、アロマの香りの健康効果について解説をしていきます。
空気中に含まれる香り成分、皮膚から吸収される成分。
それらは私たちの体の中をめぐり、様々な恩恵を与えてくれます。
Contents
私たちは、日々成分を吸い込んでいる。
私たちが普段吸い込む空気は、私たちの体に大きな影響を与えます。
- たばこの煙
- 排気ガスの匂い
- 森林の爽やかな空気
- 淹れたてのお茶の香り
などなど、あらゆる空気中の成分が私たちの体に入り、影響を与えています。
アロマテラピーでは、香りと共に成分を吸収し、心身の健康・改善を目指します。
それでは、アロマの香りがどのように私たちの体に入り、影響を与えているのでしょうか。
アロマテラピーでは、香りと共に精油の成分が体に取り込まれます。
だからこそ、アロマオイル(精油)は100%天然の質の良いものである必要があるのです。
では、空気中に広がった香り成分がどのように体に吸収され、作用しているのかを見ていきましょう。
アロマオイル(精油)の成分が吸収される仕組み
植物の成分が体に入り込むのは、3つのルートがあります。
- 鼻→脳
- 肺→全身
- 皮膚→全身
の3つのルートです。
ルート1 鼻→脳
通常の芳香浴だけでなく、アロマバスやアロママッサージなど、
アロマテラピー全般において、鼻から脳へのルートを辿ります。
アロマオイル(精油)の成分が空気中に気化すると、香りを楽しむことができます。
そして、香りと共にアロマオイル(精油)の成分を鼻から吸い込むことになります。
鼻から入った香りの分子が鼻の奥にある粘膜に触れます。
それにより嗅神経細胞が刺激されると、香りの分子を電気信号に変換して、大脳へ香りを伝えます。
この時初めて脳は香りを認識します。
それから、体温やホルモン、自律神経に深く関わる視床下部へ届きます。
そうして、体が反応するのです。
ルート2 肺→全身
さて、空気を吸うと成分が肺まで入り込みます。
肺の中に流れ込んだ成分は肺胞の粘膜から血液に入り込みます。
そして、血液に乗り全身に巡ります。
ルート3 皮膚→全身
アロマバスやアロママッサージでは、皮膚から成分を吸収する経皮吸収になります。
トリートメントや、アロマの添加された化粧品を使用する場合も、皮膚からのルートになります。
皮膚の下にはリンパや血管のある真皮層があり、皮膚から吸収された成分は血液やリンパから全身に巡ります。
また、アロマオイル(精油)の成分は肌の表面組織にも影響を与えます。
アロマオイル(精油)は非常に高濃度に凝縮されているので刺激が強く、そのまま直接肌に付けることはできません。
キャリアオイル(植物油)で薄めてから使用します。
キャリアオイル以外にも、精製水や乳液で薄めることもできます。
アロマテラピーによる作用
アロマの香りを嗅ぐと、どのような作用が働くのでしょうか?
心への作用
脳に香りが伝わると、多幸感をもたらすエンドルフィンや、心の安定をもたらすセロトニンなどの脳内ホルモンが分泌されるといわれています。
体への作用
アロマテラピーにより、免疫力を強めたり、殺菌・抗菌の効果によりウイルス性の病気を防いだりすることが期待できます。
また、血液やリンパの流れを良くしたり、各器官の働きを良くすることにも有効です。
さらに、スキンケアにも有効性があり、保湿や皮脂対策、肌に栄養を与えるなどのうれしい感想も聞きます。
炎症の悪化を防いだり、傷の治りをよくしたい時なども。
香りによって心を安定させ健康的で質の良いライフスタイルを手にすることがができます。
そして、摂取と同じくらい重要なのが代謝になります。
アロマオイル(精油)成分の代謝
アロマオイル(精油)の成分は体内をめぐり、肝臓や腎臓で代謝されます。
我々生物にとって、摂取と同じくらい代謝も大切です。
アロマテラピーも、排出をすることが大事なのです。
そこで、アロマテラピーの後はお風呂で汗を流したり、意識的に水分を摂取するようにしましょう。
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